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今年の聖ヴァレンタイン・デーは、関わった公演の当日だったこともあり、ちょっと忙しかったので、とくに、このブログで取り上げることもなく素通りしてしまった。 ・ 去年は、こんなことを書いていた。 ・ ヴァレンタイン司祭が、禁じられていた若い兵士たちの結婚を、こっそり執り行ってくれた物分かりの良い聖職者だったことから、彼を崇めて、聖人ヴァレンタインの日と定め置かれたという、起源のその部分だけに注目しますと、 欧米では、男性からでも女性からでも、チョコレートに限らず、花束とかカードとかお菓子とか、いろいろに工夫したプレゼントを、恋人へ贈る。つまり、すでに交際関係にある恋人たちが、””愛を再確認する””意味を持つようだ。 いっぽう、僕の認識だと、日本のヴァレンタイン・デーは、女性のほうから男性へ””恋を告白する””意味を持っている。主体と客体、そして目的が、欧米の習慣とはかなり異なる。 そのため、日本では、男性から女性へ告白や贈り物、あるいは返礼をする記念日も、別途必要ではないかとの発想から、3月14日をホワイト・デーとする習慣が独自に生まれた。 ホワイト・デーの起源には、”全国飴菓子工業協同組合”が1980年に始めた説、”石村萬盛堂”が1978年に始めた説、―――があり、どちらが元祖なのか不明だ。この日が、どうしてヴァレンタイン・デーの一ヶ月後なのかも、いろいろな説明があるが、はっきりした根拠が判らない。 〔参考〕 http://www.candy.or.jp/whiteday/index.html http://www.ishimura.co.jp/mashumaro/mashday.htm いずれにせよ、こういう日も必要だ→それに商売になる→じゃあ作ってしまおう―――と、そんなことを言いながら、あっさりと定められたイヴェントなのだろう。 日本文化の影響を受けやすい韓国や台湾でも、ホワイト・デーの習慣が持たれるようになった。 どういうわけなのか、韓国ではさらに、4月14日にブラック・デー、5月14日にイエロー・デーが派生して定められているらしい。 4月14日のブラック・デーでは、ヴァレンタイン・デー/ホワイト・デーを経てもなお、恋人に恵まれない人たちが、黒装束に身を包んで、もっぱら黒い物を飲食するのだそうだ。おそらく、恋人がなかなかできない事実を互いに露呈し合うことで、手っ取り早く恋人を調達しようとの狙いがあるのだろう。 5月14日のイエロー・デーでは、ブラック・デーの後も、まだ恋人ができない人たちが、黄色い服を着てカレーライスを食べ、淋しい身の程を訴えることになっているようだ。 ついでに調べてみると、韓国には、ゾロゾロとあるはあるは―――、1月から12月まで、毎月の14日が、何らかの恋人記念日に設定されている。 中でも、6月14日のキッス・デー、12月14日のハグ・デーは、あたかも、それぞれその日になって、ようやく親密さの段階を、次へ進ませることが許される―――という意味なのかと勝手に想像し、ちょっと不思議な気持ちになった。 この分だと、初体験を許されるセックス・デーがあってもおかしくないのに―――などと、実に余計なことまで考えてしまった。 とにかく韓国人は、イヴェントごとが大層お好きと見える。 ちなみに、日本にはオレンジ・デーなる記念日まであるようだが、これは愛媛県のオレンジ生産農家が始めたイヴェントらしい。オレンジ、またはオレンジ色のプレゼントを交換して、恋人たちが愛を確かめ合うことを意図しているそうだ。 おそらく、いや間違いなく、こうした恋人記念日の数々は、男女のカップルだけを想定している。 男同士/女同士のカップルが、愛を告白したり、確かめ合うイヴェントなど、ついぞ聞いたことがない。 もちろん、同性カップルの絶対数が少ないので、まず以て商売に結び付かない。従って、左様なものをやろうなどと言い出す人がいようもない。 べつに、ここで不公平だと息巻いてもバカバカしいだけなので、そういうことを言うのではない。 何となくだが、ゲイ/レズビアンも、自らの恋心を告白したり、カップルが互いの情愛を示し合うようなイヴェントごとを創設したらどうなのか―――と、軽いノリで考えた。それだけのことだ。 カミングアウト・デーという日が、アメリカにはあるらしいが(10月11日、1988年に制定)、これは、同性愛であることを””みんなで告白すれば恐くない””的なイヴェントでもあるのだろうし、寛容な意想を抱く””著名人ヘテロ””を含め、セクシュアル・マイノリティー解放の主唱者たちが、同性愛への理解を積極的にアピールする意図があるようだ。 確かに、この日を機にカミングアウトをするゲイ/レズビアンが多いのなら、 「それじゃ、僕も/あたしも」と言い出す人たちが増えてもおかしくはない。 もっとも、何があろうとカミングアウトをしないと頑なな人たちも多いだろうから、イヴェントごとに関わらず何も起こらない人には何も起こらない。 だが、カミングアウト・デーがあるということだけでも、良いか悪いかと問えば、良いことだと思う。 ご商売をなさっている人たちにとっては、大事な書き入れ時だから、ホワイト・デーもシルヴァー・デーも、それはそれで良いだろう。 でも、一般人が商売に踊らされているだけというのも、何となく空しいものだ。 敢えて、つまらない話を一つすると、本質的には、どんなイヴェントごとも必要がない。 毎日がヴァレンタイン・デー、毎日がホワイト・デー、そして毎日がカミングアウト・デー。 それで構わないはずである。 My funny valentine クリックプリーズ
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