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help リーダーに追加 RSS 【A Gay's Mumble】 ときめき

<<   作成日時 : 2007/08/02 00:48   >>

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 ときめくことは、大切だと思います。

 いまのパートナー君とは、ずいぶん長い付き合いになりましたし、お互いに気持ちは少しも薄れていないので、これからも末永く、いついつまでもと思っております。
 ですから、僕が大好きなのは、もちろんパートナー君、すなわち“[ヤツ]”なのですが、それはそれとして、僕らは互いに、街中でタイプの男性を見ると、
「あの人、イケる」
「ヤベっ! あいつ、すげえカワイイ」
 などと、ふざけ合っておるのです。浮気心などということではありません。愛情と信頼あってこその戯れです。

 付き合いが長くなりますと、互いの好みを把握してしまうものです。なので、[ヤツ]は僕が好みそうな若い美脚露わのアスリート系を見付けると、「いいんじゃない、あの脚は?」と言って煽り、逆に僕は[ヤツ]が夢中になる可能性を秘めた屈強そうな男を発見するや、
「どうだ? オレが教えてやったんだぞ」
 すぐさま指摘してやります。
 概して、[ヤツ]のほうがボンヤリしていて、見過ごしていることのほうが多いのですが、
「そんなの、こっちだって気が付いてたね」
 あまりに、僕が[ヤツ]のときめきそうな男を的中させるので、悔しそうにいたします。ふっふっふ。

 長らく惹かれ合っている[ヤツ]と僕との関係は、得難い賜物だと感謝しています。

 この21世紀に入ったばかりのころ、インターネットを介して僕らは出会いました。僕が書いた掲示板の書き込みを読んだ[ヤツ]が、書き込みから何ヶ月も経っていたのにも関わらず、僕にメールを寄越しました。会おうということになったのですが、そもそも僕も[ヤツ]も、初めから交際相手探しが目的ではありませんでした。
 僕らが知り合う切っ掛けとなったネットサイトは、出会い系の場所ではなく、むしろ情報交換を目指すものでした。僕らには、ともに交際相手を見付けようとの気構えがありませんでした。実際、僕の書き込みから何ヶ月も経過して、[ヤツ]のメールが届いたことからも、その気感はご理解いただけようかと想います。
 [ヤツ]が何気なくメールを僕に送った先は、捨てかけていたフリーメールアドレスだったので、僕が放置していたら、いつまで経っても、そのメールは開かれることがなく、消滅していたかも知れませんでした。

 しかし、それでも僕らは出会うこととなりました。
 出会った途端に、意気投合しました。

 山あり谷あり、紆余曲折、諸々の事件も喧嘩も経験しましたが、いまなお、ますます仲良くしています。

画像

 ネット世界には、さまざまな出会いを模索するためのサイトがあります。僕ぐらいの年代にとっては、隔世の感、これありなのです。

 むかし――僕が若かったころは、ゲイ雑誌の文通欄を利用して、手紙のやりとりから始めたものです。メールではありません。インターネットなどありませんでした。郵便です。文通欄に掲載された僅かな紹介文だけを頼りに、この人は如何に――との直感で文通を申し込む相手を決めるのです。
 自分の顔写真などを同封して、肉筆でつらつらと、あれこれ売り込み文句を書き付けます。身長×体重を数値で記し、好きなタイプも綴ります。
 数週間をかけ、ようやく生身の相手と遭遇できます。雑誌の出版社が文通の仲介をするのに、相当の時間を要するからです。
 ときに、いつまで待っても、返事を貰えないことだってありました。手紙を無視されるのです。きっと、良い人と出会ってしまったから用済みになったのでしょう。

 いまでは、ネットサイトの“恋人募集掲示板”などが専らでしょうか。自分の顔や全身の画像をアップロードするとともに、キーボードを叩いて自己紹介を打ち込み、どんな男がタイプかうんぬんを述べた文字フォントを、モニター上に連ねます。そも、普段はゲイであることを隠している筈なのに、誰が覗きに来ているか判らないネット空間に、堂々と顔をさらしてしまえる感覚が新しいのです。
 人によっては“チャットルーム”で文字会話をし、中には“動画通信”を併用する方々もおられましょう。気に入った――いますぐにでも会いたい――となれば、初対面でもサッサとケータイで連絡を取り合い、数時間後には出会えてしまいます。

 全く以て隔世の感、これありです。
 一言で片付ければ、便利な世の中になりましたと、左様に申せましょうか。

 さりとて、ときめくことは、大切だと思います。

 うちの近くには二つ、スーパーマーケットがあります。BスーパーとTスーパーです。
 Bスーパーのレジ打ちバイトをしている、おそらく高校生と思しきH君に、僕のパートナー君は、かなりときめいています。
 H君は、体付きがちょっと大きめです。デブではありませんが、敢えて言うなら小デブ程度。実際、そこまでは太っていません。ちょうど、僕が高校生だったころの体格です。ヘアースタイルは、スポーツ刈りが伸びてしまったようなボサボサ系ですが、僕も短髪です。その飾らない感じが良いのでしょうか。僕と同様、メガネをかけています。童顔なのに、ちょっと大人っぽい感じ。その顔も体格も真四角な感じ。要は、そういった感じ――が堪らないのでしょうか。僕も、そっくりそういう感じなのですがね。運動部というよりは、ブラバンとかやっていそう。ごっついと言えども、妙にしつこくバンカラな手合いより、ちょっと弱そうな文系タイプが好きなのでしょうか。僕もブラバン、やっていましたし、いつも弱そうな文系なのですがね。

([ヤツ]め。なーんだ。結局のところ、俺みたいな子にときめくだけじゃないか)と、僕は了解しています。
 いまさら、高校生にときめいたとて、何がどうなるわけでもなく、取るに足らない話ではありますが。

 ただ、今年の春からでしたか、H君をBスーパーで見掛けることがなくなってしまいました。バイトをやめたのでしょうか。大学へ進学し、どこか遠くへ行ってしまったのでしょうか。
 パートナー君は、かなりマジで落ち込んでいる様子でした。その、実はマジでときめいているところが、かえって愛らしいものです。

 WANTED――という掲示板があります。ゲイのあいだでは、大いに知られた存在です。

『WANTEDは、もう一度あの人に会いたい。どうしても忘れられない。そんなあの時のあの人へ呼びかける、たずねびと専用掲示板です。』――と、トップページに書いてあります。

 ちょっと街で見掛けたイイオトコにときめき、忘れられなくて、それがせつなくて、「今日の夜の10時ごろ、ほら、みずほ台駅の改札を出るとき一瞬だけ視線がぶつかったボクです――赤いTシャツを着て、テニスラケット持ってました」――などと、読まれる可能性がないのを百も承知で書いてしまうゲイ。

 ひと夜だけ、行きずりの交わりだと判っていたから、「あの朝、何も言わずに出てきてしまったけど、服を着る前だって、シャワールームで何度もシグナルを送られていたし、やっぱり気になって気になって」――と、ついつい書いてしまうゲイ。

 あいつ、Nとは、完全に別れ切ったつもりだったのに、時間を経て、恋しくなってしまった――(もし、Nがここを読んでいたら、連絡してくれるかも)――、だが、あいつの連絡先はどれも捨ててしまった――「……オレのアドレスも番号も、変えてないから、良かったら連絡してくれ、待ってるからさ」――と、未練の書き置きをしてしまうゲイ。

「週に一度、月曜朝の販促ミーティングのときだけ、先輩の隣に寄り添っていられて、幸せです。業務中は、ほとんど話せないし、話したとしても販売のことだから。――先輩のこと好きです。今日は、たまたま倉庫で二人っ切りになれましたね。五分ぐらい。いつか、飲みにとか誘って欲しいです。Sより」――と、面と向かってできない告白を、ここでしているゲイ。

 ときめいて、書いてしまわずにはおられない心の焦燥。身につまされます。

 ときめきの断片だけを垣間見ているのに、背景に拡がる深いドラマ性を感じるからと、WANTEDの読者は多いのだそうです。

 パートナー君に絆されて、僕もTスーパーでバイトしている高校生のY君にときめいています。
 Y君は、制服姿で買い物をしていたことがあり、高校生であることは確認済みなのです。身の軽そうなアスリート体型で、しなやかな体躯の流線が淫らに念想されます。おすまし顔でレジ打ちをしても、いたずら坊主っぽさは隠せず、売れ残りそうな商品に50%の値引きシールを貼る様子は敏捷です。美少年ではないけれど、ぽつぽつと、ニキビが吹き出している――その景色が堪りません。利発そうで、しょっちゅう先生や親に叱られているけれど、本当は真面目なのでグレることもなく、また引きこもって登校拒否になってしまうこともないような、そういう感じ。独りでエッチなこととか、いっぱいしていそうな感じ。――と、僕は斯様な男子が好きなのです。

 僕のパートナー君には、あいにくまだ、TスーパーのY君がどの子だか、教える機会がないのですが、どうせ教えても、
「趣味わるっ!」と言われ、莫迦にされるに決まっています。自分だって、Y君と同系のくせをして。あはは。

画像

 ときめいて、ときめいて。
 いくら、ときめいても、果たせない恋。

 ゲイだろうがノンケだろうが、全く違いはありません。

 告白したくてもできない――ときめき。
 ときめいた相手が、すぐそばに居ようとも、ときめいた相手と、二度と会えないとしても、あるいは、ときめいた相手と、またどこかでまみえることができるかも知れなくても。

 苦しいですよね、そんなときって。

 そして、誰にだって、ときめきが結実するときが訪れます。あきらめることなど、ありません。
 とりわけ、ゲイには捨てる者なし――と上手くできたもので、この世界、箸にも棒にもかからない僕みたいなのを好きだと言ってくれる、趣味が悪い上に物好きな、[ヤツ]のような男がいるのですから。本当に、上手くできたものだと、僕はつくづく、そう思っているのです。

 ゲイの男好みについては、それはもう多岐多彩です。
 超・デブから超・スリムまで、あらゆる体型、ハンサムからブスまで、あらゆる顔のつくり、ロン毛から禿頭まで、あらゆる髪型、すっきりして居ろうがむさ苦しかろうが、男臭いのからオネエ、あらゆる個性、少年から老人、あらゆる年齢層、微細にして幅広く、男の好みは分散しているのです。ゲイには捨てる者なしですから。本当です。

 ときめく心には、つねに青春の風が吹きます。若葉が芽吹き、花の蕾はまだ固い、懐かしいあのときと同じです。
 ときめくことは、何歳になろうと、大切だと思います。
 それは、若さの秘訣――ではありません。
 肉体が老化するのとは異なり、誰の心も、実は歳をとることがないのです。年齢は大人でも、肉体は衰えても、心は永遠に子どものようでありたい、――大丈夫です。実際、まさしく子どものままなのですから。
 心は歳をとりません。なのに、年齢が大人に分類されるようになると、心まで大人を偽らなくてはならないと、みんな、そう思い込んでいるだけのことです。

 愛するパートナー君とは、互いになくてはならない存在にまで、関係が昇華していると、僕は信じています。幸せなことと、感謝しています。

 もちろん、いまだに、いちばんときめくのは[ヤツ]だからこそ。
 真にときめくのは、もう、[ヤツ]だけ、だからこそ。

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内 容 ニックネーム/日時
ごちそうさまです(笑)政治の季節も一段落、そろそろこうゆう話題が楽しい夏本番ですね。さて、
>ときめいて、ときめいて。
 いくら、ときめいても、果たせない恋。
ことこうゆう感性において、ノンケってゲイの人には到底及ばないな、と個人的に実感することが多いです。ラヴ・ソングの名手に同性愛者が多いのも、そんな感性と関係あるのかも。音楽の仕事は「ときめき演出業」という側面もあるので、けっこうがんばってはいるのだけど、まだまだですね。
>ゲイには捨てる者なしですから。本当です。
これはノンケにもあてはまると思う。というか人間誰しも実はそうなんじゃないか、という感じがしますが如何?
darimana
2007/08/02 08:05
以前、初恋相手のことを書かれていましたね。読ませて頂いたときに、「円山さんはロマンチストだなあ」とホンワカしましたが、今回の掲示板の内容を読んで、「うおー、みんなロマンチストだああ」と感動してしまいました。なんというか、とてもいいですね(^^)
>ゲイには捨てる者なしですから。本当です。
>これはノンケにもあてはまると思う。
これは同感です。しかも、外見の好みとかって変わるものだったりします。その時お付き合いしてる方(片想いでも)が一番になる、そんな気がします。本当に好きだったらね(^^)
ちゃた
2007/08/02 11:31
>darimanaさん
 ゲイ→ノンケの恋は、100%不可能であると共に、そもカミングアウトさえままならないのですから、グッと心の奥に秘めなくてはならず、苦しみは深いですね。ときめいても、果たせません。
 ときめいて報われる可能性があるのは、ゲイが集まる世界に限定されるわけですが、例えばゲイ酒場でときめいたとしても、ときめいた気持ちを伝えるチャンスがさらに限定されます。
 どうやら、見たところタイプ同士のようなので、結ばれてもおかしくないなと想っていた二人が、どういうわけだか、いつも擦れ違いで、とうとう出会うことなく他のミセに流れて、来なくなってしまったなどと、ゲイ酒場のママから聞かされたことがあります。効率の悪い出会い方法とも言えますが、ときめきを大切にする意味で、ネットの出会いよりゲイ酒場の出会いを重視するゲイたちも、まだまだ多いようです。
円山
2007/08/02 20:22
>ちゃたさん
 出会いの場所が、リアルにせよネットにせよ限定されているゲイの場合、↑↑にも書きましたように、出会うことができさえすれば結ばれる可能性があるのに、出会うことがなかなかできない難しさがあります。なので、良縁をつかむことができず、モテないわけじゃないのに、自分はモテないと勝手に思いこんでいるゲイは多いのです。不遇が続くと、よせば良いのにどんどん卑屈化し、本当にモテなくなってしまうケースも、あるのだそうです。
 そういうゲイを慰める言葉が、「ゲイには捨てる者なし」。――あなたのことを好きだと言ってくれる人は、必ずどこかに居るのだよ――と、勇気づけてあげるのです。
円山
2007/08/02 20:23
>ときめくことは、何歳になろうと、大切だと思います。
ときめきかあ。いいですねえ。私も若い頃の気持ちを忘れない・・・というよりは、ローティーン時代が暗黒だったので、むしろこれからです。心は老化するのではなく円熟するものなのですね。
アッキー
2007/08/07 09:48
>アッキーさん

 ときめきましょう。

 浮気、不倫とは別の話としてですよ。それに、ときめく対象が恋愛と関係ないものだって構わないのでは。自然の美や優しさにときめく、音楽にときめく、小説のなかだけの空想の主人公にときめく――。

 ときめく心が、心に若さを蘇らせ、実は心が若いままであることを発見させてくれる――、僕はそんな気がしています。
円山
2007/08/08 11:27
本日休みでネットめぐりをしてここにたどり着きました。読み応えがあるのでこれからしばらく、やって来ては少しずつ読ませてもらいます。
オレも相方とは10年を超えて付き合ってますが、
やはりお互いに今も別の誰かにときめいてもいます。
自然な感情ですよね、そして見るだけのたわいのないもの。
でもそのときめきが日常を輝かせてくれてる。

また来ます!
http://blogs.yahoo.co.jp/raoseoul
raoseoul
2007/08/12 19:54
>raoseoulさん
 はじめまして。ようこそ、お出で下さいました。
 比較的、堅苦しい文章ばかり書いてしまっているようで、いけませんが、どうぞ、お時間のあるときにお運びいただいて、ゆるりとお読みいただければ幸いです。辛口コメントも歓迎ですので、ご遠慮なく!
 raoseoulさんのブログも、のちほど拝見に伺います。
 今後とも、宜しくお願い申し上げます。
円山
2007/08/13 01:23
幸せなふたりが目に浮かぶようです。
羨ましい!デビューしてまだ一年にも満たない僕からは、そんな言葉しか出ません。お幸せに〜。
へり
2007/08/19 21:52
>へりさん
 デビュー一年! 若くていいなあ。(^^) でも、デビュー一年にして早速パレードに参加とは、突き進んでいますねー。(^o^) 来年のパレードもぜひご一緒に! それと、飲みに出たりしているのですか? 最近、僕はたまにしかニチョに出ませんが、何かの折り、お気軽にお誘い下さいませね。今後とも、どうぞ宜しくお願いします。(^^)
円山
2007/08/20 13:36

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