|
いい歳をして、初めてTokyo Prideの会合に顔を出させて頂きました。 ほんとうに、いい歳をして。申し訳けない気持ちにさえなります。 Tokyo Prideとは、東京レズビアン&ゲイパレードの母体となる組織です。東京のプライド・パレードを継続的に開催するための知恵として、毎年、実行委員会の結成――解散を繰り返すのではなく、Tokyo Prideを母体として常設し、パレードの火を灯し続けておこうというのが主旨なのでしょう。 http://www.tokyo-pride.org/about.html (新しい代表理事には、中田たか志さんが就任されています) http://www.tokyo-pride.org/aisatsu.html 今夏のパレードのあと、私は初めて、このTokyo Prideに会員登録しました。 いい歳をして、初めてです。恥ずかしくなります。 はっきり申し上げて、私はパレードのボランティア経験すらありません。くっついて歩いていただけです。何のお役に立てるものか、さっぱり不明ですが、可能であれば、来夏のパレードのお手伝いをさせて頂くことができたら――と、勝手なことを考えています。 (要無しと拒まれてしまったら、残念それまでなのですが、どうなることかは、引き続き、この度の会のような場に参加させて頂いて、順次はっきりしてゆくことになろうかと心得ております) さて、この度の会というのは、 『TLGP2007(仮称)に向けての説明会』 ――でした。 新しいTokyo Pride理事会のメンバーの方々をご紹介頂いたあと、 代表理事になられた中田さんから、ご挨拶とご説明を頂きました。 次回から、実行委員長の職務を個人が負うのではなく、Tokyo Prideの理事会全体が取り仕切るとのお話がありました。集団指導体制と申すべきでしょうか。 それは、実行委員長という一個人に、パレードの準備や運営に纏わる、あらゆる職務と責任とを集中させて過度の負担を強いることの限界を、ご経験上、覚られた皆さんが、新たに試みられることにされた方策なのでしょう。 誠意、献身、奉仕、協力、互助、――まさしく、これら善意の塊によって、このパレードという催しが形成されてきたことを、私は思い知るのです。 パレード、パレードと、私ごときが口で言うのは簡単ですが、これをリードするエナジーと思いの強さ、ひたむきさ、そして難しさ、――こうしたものを、私はこの入り口の段階で感じ取りました。 皆さんの、こうしたご努力ご尽力をよく知って、これまで決して安直に開催されてきたわけではない、この東京レズビアン&ゲイパレードの重みを、しっかりと噛み締めなくてはならないと実感しました。 去年と今年、実行委員長を務められた、おかべよしひろさんから、次回の実行委員をどのように選出し、実行委員会の体制をどう作り上げてゆくか、その手順について、ご説明がありました。 次回パレードの開催日だけは決定しており、2007年8月11日(土曜日)とのことです。 お盆休みの時期に開催されることに関しては賛否両論あって、レジャーや旅行など行楽に重なってしまうこと、遠方からお出での方たちにとっては夏休み運賃が高く、負担増になってしまうこと、真夏なので、体力的に厳しい人たちもいらっしゃること、――等々のマイナス要素がある反面、夏休みだからこそ遠方からも参加できるとの賛成意見もあるとのことでした。 ただ、会場となる代々木公園を使用するにあたっては抽選があること、自治体など大手の協賛者を戴く催しが優先されること、街頭行進の許可を得るには、集合解散場所を定めなくてはならず、差し当って、都内では代々木公園しか相当する会場がないこと、レインボーマーチ・札幌など他都市イヴェントとの兼ね合いがあること、――等々、やむを得ない理由があるようです。 個人的には、どうせやるなら、代々木公園を出てから明治通りを北上し、新宿の繁華街を巡り、二丁目の仲通りを華々しく通過し、最後は新宿御苑で打ち上げるぐらいのド派手な大行進にしたいものだ――など、勝手の極みを妄想しておりましたが、全くの絵空事のようです。 現実は、容易ならざるものがあるのですね。このことも、しっかり肝に銘じました。 意見交換の主なテーマは、パレードの名称についてでした。 これまで用いられてきた「東京レズビアン&ゲイパレード」の名称を、次回も継承するべきかどうかとの、ざっくばらんな話し合いでした。 これは、侮れない問題なのです。私も認識不足でした。 とくにトランスジェンダーの方々から積極的なご意見があって、「東京レズビアン&ゲイパレード」あるいは「TLGP」という名称に、違和感を感じておられる人たちが、決して少なくないことを知りました。ご自身がレズビアンやゲイとは一線を画しておられるトランスジェンダーの皆さんの中には、催しのトップタイトルが「レズビアン&ゲイ」に凝縮されてしまうことを少なからず疑問視される人たちもいらっしゃるのです。 代替名称として、すぐ思いつくのは「プライドマーチ」や「レインボーパレード」などですが、これらが社会一般に向けて果たして解りやすいのかどうか、また多様性を標榜する以上は、「プライド」・「レインボー」と、抽象的な括りにすることで良いのか、「レズビアン」や「ゲイ」を名称に取り入れることが、スポンサーを獲得するのに有利なのか不利なのか、「バイセクシュアル」や「トランスジェンダー」の人たちが参加しやすい・しずらい――との度合いは、実際のところ名称とどう相関するのだろうか、――等々、多方向から議論されなくてはならないテーマなのだということも、この意見交換を聞いて、よく理解できました。 たかがパレードの名称――ではないのです。名は体を表すのですから。 いまになって思い付いたのです。この際、 ”パレード of トウキョウ by レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー in 2007” ”POT・LGBT・2007” ――といった辺りに収めるしか、皆さんが共通した満足に至る命名は、他にないのではないか――と。 ただし、名称を変えることは、催しのコンセプトを変えることにも通じるとのご指摘もあり、また、一旦定着した名称を変えないことも、一つの見識であるとの考え方もあるようです。簡単に結論が出るテーマではないのだと感じました。 今回はシンプルな意見交換だけでした。 パレードの名称は、いずれ実行委員会が決定することになるのでしょう。 12月10日まで、Tokyo Prideサイトから、意見を投稿することができます。 http://www.tokyo-pride.org/index.html 意見交換の中で、パレードそのものが何かメッセージ性を持つべきではないかとの意見もありました。 実は、私も、パレードというものは、私たちLGBTのお祭りに終始すべきではなく、むしろ、ストレート社会が、ストレートの皆さんが、私たちの存在を認識して貰うためにこそ必要なのではないかと、このブログ記事の中でも書いたことがあります。あえて極論すれば、パレードはストレートのためにこそある――とまで、”しゃっちこばったこと”を書きました。(苦笑) この日の話し合いの中で、代表理事の中田さんから、 「パレードについて、いろいろな捉え方があるのは承知しているけれども、そもそも、Tokyo Prideとしては、パレードという――”場”――”機会”――を提供することに主眼を置いており、ただワイワイと楽しむためのお祭りとして捉えようとも、メッセージを主張して広めるアクティヴィティーの一環として捉えようとも、それは、参加される人たちが個々に判断して、参加される人なりのスタンスで臨めるようにしたいと考えている」との、とても明快なご説明がありました。 主催者としては、ニュートラルな姿勢で関わって行かれようとしていることが、よく解りました。 日本・LGBTの実情を考えると、パレードそのものを成功させるためには、強いメッセージ性を持つことなど、ある一定方向へ偏ることを避けるのが、なるほど賢明な策なのでしょう。 はっきりした主張があって、それを発信しようと考える人は、主体的に、メッセージボードを手弁当で用意するなどして、思い切りやったら良い――ということなのでしょう。 それで良いのだと、私は納得しました。いろいろな考え方の人たちがいるのですから。 硬いことは抜きにして、思い切りパレードを楽しみたい、お祭りをやりたい、パレードで発散したい、――それだって何も間違っているわけではないのですから。 日本・LGBTの行動は、まだ緒についたばかりです。 みんな、それぞれがさまざまな意見や視点、考え方や捉え方を持っています。 この萌芽の段階で、いたずらに、 ”何が正しい” ”どうあらねばならない” と、決め付けてしまうことは、やらないほうが良いのでしょう。 分裂してバラバラになってしまっては、がっかりですもの。 なるほど、たしかにごもっともです。 とても勉強になりました。 これまで、パレードに側面で関わることしかせず、また外側から感知しただけのパレードを好き勝手に語っていただけの私でしたが、こうして、説明会という運営サイドの公式な第一歩に触れただけで、全く新しいパレード像を聞き知ることができました。 良い経験になりました。 いい歳をして、私は、いまさらこのようなありさまです。全く情けないことです。(微苦笑) 最後になりましたが、こうした会合でも中心になって取り仕切られている皆様方に、心からの敬意を表しますとともに、何か一つ、私のような者でもお役に立つことがあれば幸いと、真っ直ぐな気持ちで念じております。 なお、公式な議事録がTokyo Prideサイト内で公開される予定になっているとのことですから、説明や意見交換などの正確詳細な内容は、そちらをご参照下さい。 今後のスケジュールやお問い合わせにつきましても、Tokyo Prideサイトをご確認下さい。
|
| << 前記事(2006/11/10) | ブログのトップへ | 後記事(2006/11/13) >> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
私はTLGPについては3つ疑問を感じています。まず |
t 2006/11/12 10:48 |
> tさん コメントありがとうございます。 |
円山てのる 2006/11/12 12:20 |
↓ すなわち、Tokyo Prideとしては、メッセージ性をもたず、祭りとして楽しむか、主張を展開するか、参加者個々に委ねるとの確たる姿勢を持っているようです。むしろ、それが物足りなく思えるほどでしたが、そうでないと、分裂状態に陥ってしまうことを、経験ある理事さんたちはよくご存じなのでしょう。 |
円山てのる 2006/11/12 12:21 |
>Tokyo Pride理事の皆さんからの言葉からは、特定の政治勢力を優遇するような、政治的あるいは政治思想的な姿勢を、むしろ排除しなければ催しが成立しないという意志が読み取れました。 |
t 2006/11/19 12:15 |
> tさん 記事本文をお読み頂ければお解りのように、私はTokyo Prideの会合に出て、理事の皆さんの言葉に直接接し、印象したことを綴ったまでです。 |
円山てのる 2006/11/19 16:00 |
| << 前記事(2006/11/10) | ブログのトップへ | 後記事(2006/11/13) >> |